契約区分ごとに、初期費用按分機能を使用した代表的な例について説明します。
■ 新規契約
新規契約用の「商談」または「販売」の登録から、受注確定までを行います。
- 新規契約用の「商談」または「販売」を登録し、「見積条件」「見積」を設定します。
ここでは例として、契約期間を2023/01/01~2023/06/30の6ヶ月とします。
参照:「商談」の登録は、次の記事を参照してください。
新規契約(LWC)「商談を登録する(新規契約・LWC)」
新規契約(VF)「商談を登録する(新規契約・VF)」
参照:「販売」の登録は、次の記事を参照してください。
新規契約(LWC)「販売を登録する(新規契約・LWC)」
新規契約(VF)「販売を登録する(新規契約・VF)」
参照:「見積登録(LWC)」画面を使用する場合は、次の記事を参照してください。
新規契約(LWC)「ヘッダーを設定する(新規契約・LWC)」
参照:「見積条件登録画面」を使用する場合は、次の記事を参照してください。
新規契約(VF)「見積条件を登録する(新規契約・VF)」
「 見積を登録する(新規契約・VF)」
- 「見積明細」を設定する前でいったん手を止めます。
- ここでは例として、「見積明細」に「システム導入費」(金額=¥250,000)を設定します。
「売上サイクル」を「初期費用」から「初期費用按分」に変更し、見積データを保存します。
◆「見積明細詳細入力画面」の場合
「売上サイクル」を「初期費用」から「初期費用按分」に変更し、[適用]ボタンをクリックします。
「見積登録(LWC)」画面に戻ります。[保存]ボタンをクリックします。
◆「見積条件登録画面」の場合:[保存]ボタンをクリックします
- 受注確定をします。
参照:手順の詳細は、受注確定(新規契約)「受注確定をする前に(新規契約)」以降を参照してください。
- 「納品」の詳細画面を開き、表示を[関連]タブに切り替えます。
「納品明細」が6件(6ヶ月分)作成されていることが確認できます。
参照:手順の詳細は、次の記事を参照してください。
納品データの確認「商談から納品データを確認する」
「見積条件から納品データを確認する」
- 各レコードの詳細を確認するため、「納品明細」の[すべて表示]リンクをクリックします。
- 「システム導入費」(金額=¥250,000)が6レコードに按分されていることが確認できます。
新規契約で「初期費用按分」を使用した例の手順は完了です。
Point(1) 上記の例では、¥250,000を6等分にしようとする際に¥4の差額が発生し、6等分にすることができません。
この差額の設定先は、「設定マスタ」(自社会計情報)の「差額設定先」で、「先頭月」または「末尾月」のいずれかに設定することができます。
上記画面で1月計上分の金額が他の計上月よりも¥4多くなっているのは、「差額設定先」を「先頭月」に設定しているためです。
参照:「設定マスタ」(自社会計情報)については、「ソアスク セットアップガイド」を参照してください。
Point(2) サブスクリプション分析機能の「分析」レコードは、「納品明細」のように按分されることはありません。
「売上サイクル」が「初期費用」の場合と同じ扱いであり、次のように一括で作成されます。- 見積データ登録後、「見込み / 実績」=「獲得見込み」の「分析」レコードが1件作成される。
- 受注確定後、「見込み / 実績」=「実績」の「分析」レコードが1件作成される。
「見積明細」の「契約自動更新」にチェックが付いていた場合は、「見込み / 実績」=「更新見込み」の「分析」レコードも1件作成される。
契約変更および契約更新の場合も、「売上サイクル」が「初期費用」の場合と同じ扱いになります。
なお、契約解約の場合は、「分析」レコードそのものが作成されません。参照:サブスクリプション分析機能については、「ソアスク セットアップガイド」を参照してください。
- 見積データ登録後、「見込み / 実績」=「獲得見込み」の「分析」レコードが1件作成される。
■ 契約変更(ライセンス洗替 ※ライセンス追加は、新規契約と同様となるため、例を記載していません。
契約変更用の「商談」または「販売」の登録から、受注確定までを行います。
ライセンス洗替の対象は、当記事の新規契約(手順1~4)で作成されたものと同じ内容の「契約管理」です。
- 契約変更用の「商談」または「販売」を登録します。
参照:「商談」の登録は、次の記事を参照してください。
契約変更(LWC)「商談を登録する(契約変更・LWC)」
契約変更(VF)「商談を登録する(契約変更・VF)」
参照:「販売」の登録は、次の記事を参照してください。
契約変更(LWC)「販売を登録する(契約変更・LWC)」
契約変更(VF)「販売を登録する(契約変更・VF)」
- 「見積登録(LWC)」画面、または「見積条件登録画面」を開き、「ライセンス洗替」を選択します。
ここでは例として、「契約期間 開始予定日」を「2023/01/01」から「2023/04/01」に変更します。
◆「見積登録(LWC)」画面の場合
画面を開く際に「ライセンス洗替」を選択し、鉛筆アイコン()をクリックします。
ヘッダーの編集画面で「契約期間 開始予定日」を変更し、[適用]ボタンをクリックします。
参照:手順の詳細は、契約変更(LWC)「ヘッダーを設定する(契約変更・LWC)」を参照してください。
◆「見積条件登録画面」の場合
「見積種別」で「ライセンス洗替」を選択し、「契約期間 開始予定日」を変更します。
参照:手順の詳細は、契約変更(VF)「見積条件を登録する(契約変更・VF)」を参照してください。
Point(3) 「契約期間 開始予定日」を変更すると、「契約期間 終了予定日」だけでなく、次の項目も再設定されます。
「適用開始日」「初回請求予定日」「初回売上計上日」 - 「見積」を設定し、「見積明細」を設定する前でいったん手を止めます。
参照:手順の詳細は、次の記事を参照してください。
契約変更(LWC)「ヘッダーを設定する(契約変更・LWC)」
契約変更(VF)「見積を登録する(契約変更・VF)」
- 「見積明細」に、新規契約の手順3と同じ「システム導入費」(金額=¥250,000)を設定します。
「売上サイクル」を「初期費用」から「初期費用按分」に変更し、見積データを保存します。
- 受注確定をします。
参照:手順の詳細は、受注確定(契約変更)「受注確定をする前に(契約変更)」以降を参照してください。
- 新規契約(手順5~7)と同様に、「システム導入費」が6レコードに按分されていることが確認できます。
契約期間を変更しているため「計上日」は異なりますが、「金額」は同じように按分されます。
新規契約で作成された「納品明細」についても、新規契約時と差異がないかを確認します。
- 新規契約で作成された「納品」の詳細画面を開き、表示を[関連]タブに切り替えます。
参照:手順の詳細は、次の記事を参照してください。
納品データの確認「商談から納品データを確認する」
「見積条件から納品データを確認する」
- 各レコードの詳細を確認するため、「納品明細」の[すべて表示]リンクをクリックします。
- ライセンス洗替前の「計上日」が4月以降の「納品明細」をライセンス洗替後の同じ「納品明細」と比較します。
ライセンス洗替後、4月以降の「計上日」がすべて「2023/03/31」に更新されていることが確認できます。
契約変更(ライセンス洗替)で「初期費用按分」を使用した例の手順は完了です。
◆ ライセンス洗替前
◆ ライセンス洗替後
Point(4) 「計上日」がどのように更新されるのかは、「納品明細」が売上締め済かどうかによって異なります。
- 「納品明細」が売上締め済でない場合
新規契約で作成された2023年4~6月分「納品明細」の「計上日」は、「契約期間 開始予定日」(2023/04/01)の前月の「計上日」(2023/03/31)に、すべて更新されます(上記の例に該当)。
- 「納品明細」が売上締め済の場合
「売上締め対象月」以前の月に売上を計上することができないため、「売上締め対象月」の翌月が計上月となります。
例えば、「納品明細」が2023年3月分まで売上締め済で、かつ上記の例と同様にライセンス洗替をした場合は、2023年4月の「計上日」(2023/04/30)に更新されます
参照:売上締めについては、その他の機能: 納品明細の売上締め「売上締め・売上締め取消の概要」以降を参照してください。
Point(5) 「見積条件」の「契約期間 開始予定日」をデフォルト値(契約管理の「契約期間 開始日」)から変更しなかった場合は、「納品明細」が請求済かどうかによって、新規契約時に作成された「納品明細」に対する処理が異なります。
- 「納品明細」が請求済でない場合
新規契約時に作成された「納品明細」がすべて削除され、「納品明細」が紐づく「納品」も削除されます。
- 「納品明細」が請求済の場合
対象の「納品明細」が削除できないため、赤伝票の「納品明細」が作成され、消し込みが行われます。
参照:赤伝票の「納品明細」については、納品データの確認「赤伝票の納品明細について」を参照してください。
- 「納品明細」が売上締め済でない場合
■ 契約更新(手動) ※契約自動更新および契約予約更新は、同様となるため、例を記載していません。
新規契約で作成された「契約管理」に対し、「次回契約 月数」を「3」に設定し、受注確定までを行います。
契約更新の対象は、当記事の新規契約(手順1~4)で作成されたものと同じ内容の「契約管理」です。
- 新規契約で登録した見積データの「見積登録(LWC)」画面、または「見積条件登録画面」を開きます。
「見積明細」の「契約自動更新」にチェックが付いていない場合は、チェックを付けます。
- [契約管理]タブをクリックし、契約更新の対象となる「契約管理」の[契約名]リンクをクリックします。
参照:手順1~2の詳細は、次の記事を参照してください。
契約更新(LWC)「手動で契約更新を行う(LWC)」
契約更新(VF)「手動で契約更新を行う(VF)」
- 「契約管理」の詳細画面が表示されます。[編集]をクリックします。
- 「契約管理」の編集画面が表示されます。
「次回契約 月数」を「3」に設定し、[保存]ボタンをクリックします。
- 「契約管理」の詳細画面が表示されます。
・「見積登録(LWC)」画面で契約更新を行う場合
[▼]>[契約更新(LWC)]をクリックします。
・「見積条件登録画面」で契約更新を行う場合
[▼]>[契約更新]をクリックします。
- [契約更新(LWC)]をクリックした場合は、「見積登録(LWC)」画面が表示されます。
[契約更新]をクリックした場合は、「見積条件登録画面」が表示されます。
手順4で設定した「契約管理」の「次回契約 月数」が「契約期間 月数」になっていることが確認できます。
同様に、「契約期間 終了予定日」にも反映されていることが確認できます。
◆「ヘッダー詳細入力」画面
「見積登録(LWC)」画面 で[ヘッダー詳細入力]リンクをクリックします。
参照:手順の詳細は、契約変更(LWC)「ヘッダーを設定する(契約変更・LWC)」を参照してください。
◆「見積条件登録画面」
Point(6) 新規契約時に6ヶ月に設定した契約期間が、契約更新後には3ヶ月になるように設定しています。
この設定は「契約管理」の「次回契約 月数」で行う必要があり、上記画面の「契約期間 月数」で設定しても無効です。 - 見積データを保存します。
- 契約更新用に作成された「見積条件」の詳細画面が表示されます。
- 画面を下にスクロールし、受注確定をします。
参照:手順7~9の詳細は、次の記事を参照してください。
契約更新(LWC)「手動で契約更新を行う(LWC)」
契約更新(VF)「手動で契約更新を行う(VF)」
- 「納品」の詳細画面を開き、表示を[関連]タブに切り替えます。
「納品明細」が3件(3ヶ月分)作成されていることが確認できます。
参照:手順の詳細は、次の記事を参照してください。
納品データの確認「商談から納品データを確認する」
「見積条件から納品データを確認する」
- 各レコードの詳細を確認するため、「納品明細」の[すべて表示]リンクをクリックします。
- 新規契約では6レコードに按分された「システム導入費」(金額=¥250,000)が、契約更新では3レコードに按分されていることが確認できます。
契約更新(手動)で「初期費用按分」を使用した例の手順は完了です。
■ 契約解約(満期解約) ※期中解約については、この先のPoint(7)に記載しています。
契約解約用の「商談」または「販売」の登録から、解約確定までを行います。
契約解約の対象は、当記事の新規契約(手順1~4)で作成されたものと同じ内容の「契約管理」です。
- 契約解約用の「商談」または「販売」を登録し、解約予定情報を登録します。
参照:手順の詳細は、次の記事を参照してください。
契約解約(満期解約)「商談から解約予定情報を登録する」
「販売から解約予定情報を登録する」
- 「商談」または「販売」の解約予定情報から、解約確定をします。
参照:手順の詳細は、次の記事を参照してください。
契約解約(満期解約)「商談の解約予定情報から解約確定をする(満期解約)」
「販売の解約予定情報から解約確定をする(満期解約)」
- 解約確定が完了すると、次のように表示されます。納品データが作成されないため、按分処理も発生しません。
新規契約で作成された「納品明細」についても確認します。
- 新規契約で作成された「納品」の詳細画面を開き、表示を[関連]タブに切り替えます。
参照:手順の詳細は、次の記事を参照してください。
納品データの確認「商談から納品データを確認する」
「見積条件から納品データを確認する」
- 各レコードの詳細を確認するため、「納品明細」の[すべて表示]リンクをクリックします。
- 新規契約で作成されたすべての「納品明細」が更新されていないことが(それぞれの詳細画面で)確認できます。
契約解約(満期解約)で「初期費用按分」を使用した場合の手順は完了です。
「納品明細」は更新されませんが、「契約管理」には解約情報が記録されるため、使用できなくなります。
Point(7) 期中解約をした場合は、一部の「納品明細」の「計上日」が更新されます。
その際、どのレコードの「計上日」がどのように更新されるのかは、条件によって異なります。- 「解約日」が解約月の初日~「計上日」当日で、かつ「納品明細」が売上締め済でない場合
解約前に解約月の翌月以降の「計上日」であった「納品明細」の「計上日」は、すべて解約月の「計上日」に更新されます。
例えば、契約期間=2023/01/01~2023/06/30、「計上日」=25日、「解約日」=2023/03/20の場合は、新規契約で作成された2023年4~7月分「納品明細」の「計上日」は、すべて2023/03/25に更新されます。
2023/06/26~30が7月計上分となるため、「納品明細」が7件作成されます。
- 「解約日」が解約月の「計上日」翌日~末日で(計上日が末日以外)、かつ「納品明細」が売上締め済でない場合
解約前に解約月の翌月以降の「計上日」であった「納品明細」の「計上日」は、すべて解約月の翌月の「計上日」に更新されます。
例えば、契約期間=2023/01/01~2023/06/30、「計上日」=25日、「解約日」=2023/03/31の場合は、新規契約で作成された2023年4~7月分「納品明細」の「計上日」は、すべて2023/04/25に更新されます。
2023年4月分の「計上日」に変更はありませんが、レコードの物理更新は行われます。
- 「納品明細」が売上締め済で、かつ「売上締め対象月」=解約月の翌月の場合
「売上締め対象月」以前の月に売上を計上することができないため、「売上締め対象月」の翌月(解約月の翌々月)が計上月となります。
例えば、「納品明細」が2023年4月分まで売上締め済で、かつ「解約日」=2023/03/31の場合は、2023年4~7月分「納品明細」の「計上日」は、すべて2023年5月の「計上日」(2023/05/25)に更新されます
参照:売上締めについては、その他の機能: 納品明細の売上締め「売上締め・売上締め取消の概要」以降を参照してください。
- 「解約日」が解約月の初日~「計上日」当日で、かつ「納品明細」が売上締め済でない場合
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